【大人ニキビの悩み解消】ニキビ跡の残らない体質への改善法

木村 好珠です。
「生理前になると、急にニキビができる」
「化粧品やいろいろな美容法を試しているのに、ニキビが全然よくならない」
「1つ治ったと思えばまた新しいニキビができている・・・コンシーラーで隠すのももう嫌だ」
こんなニキビに悩んでいませんか?実は私も中学生時代からずっとニキビには悩まされていたので、気持ちがよく分かるんです。大きいニキビや真っ赤になったニキビって、ニキビが治ってもニキビ跡が何年も残ったりして、がっかりしてしまいますよね。鏡を見るたびにため息が出てしまうと、ストレスの原因にもなりかねません。
今回はニキビの原因や一般的な治療法、また漢方薬によってニキビができにくい体質に変えていく方法についてご紹介します。ぜひ役立ててくださいね。
1 ニキビの原因とは?
1-1 大人ニキビの原因
大人ニキビは思春期ニキビと発症メカニズムは同じです。過剰な皮脂は毛穴にたまると、タンパク質や産毛と絡み合って角栓(コメド(面ぽう))を作ります。そのコメドにアクネ菌が増殖して炎症すると、ニキビとなります。
ただし、思春期ニキビは成長期の皮脂の過剰分泌が原因であるのに対して、大人ニキビの原因は生理、ストレス、過労、睡眠不足などさまざまです。特に、生理前はプロゲステロンの分泌が増えて皮脂分泌がさかんになるため、ニキビができやすくなるのです。
1-2 大人ニキビと似た疾患
またニキビに似た症状で間違えやすい病気に「酒さ(しゅさ)」、「血管拡張症(けっかんかくちょうしょう)」、「マラセチア毛包炎(もうほうえん)」があります。
「酒さ」は中高年に多く、原因は不明です。かゆみ、ほてり感、皮膚の知覚過敏などの自覚症状があります。酒さがひどくなると、ニキビのような皮疹が現れますが、ニキビと違って酒さにはコメドがないことがポイントです。
「血管拡張症」は酒さとよく似ていますが、酒さに見られるような自覚症状はありません。皮膚表面の毛細血管が拡張して、肌が赤く見えます。医師の判断によりますが、保険でレーザー治療を受けることができます。
「マラセチア毛包炎」でもニキビとよく似たブツブツができることがあります。ニキビはアクネ菌が原因菌でしたが、マラセチア毛包炎ではマラセチアという真菌が毛穴に入って炎症を起こしていることが原因です。あせもやニキビと似ているため、間違ったケアにより長期化したり悪化したりすることがあります。皮膚科の専門医に診てもらった方が確実です。
2 ニキビの改善方法
2-1 自宅でできるセルフケアの解説
①スキンケア
低刺激性で「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示されている化粧品を選びましょう。肌が炎症していたり敏感になっていたりする時は、美容有効成分などを高濃度で配合した化粧品よりも、保湿を優先させた「守りのケア」を優先させましょう。
②洗顔
低刺激の洗顔料を使って洗顔しましょう。洗顔料を泡立てたら、まず皮脂が多いTゾーン(額、鼻)とUゾーン(頬、顎周り)に広げ、残った泡で皮膚の薄い目元・口元を洗います。ごしごしと肌をこすらず、泡で包み込むようにして洗いましょう。
顔をすすぎ終わった後も、タオルでごしごしと拭くのではなく、ぽんぽんと水滴を抑えるようにして水分をふき取ると、お肌を痛めません。
③食生活、睡眠
最新のガイドラインには特定の食べ物を避けなさいとの注意はありません。しかし、ピーナッツやチョコレートを食べるとにきびが悪くなると分かっている人は、避けた方がいいでしょう。食事は糖質、タンパク質、脂質をバランス良く摂れるように心がけましょう。
お肌を修復するうえで、睡眠も大切な要素です。特に、就寝した直後のノンレム睡眠の時間には成長ホルモンが多く分泌されるので、お肌の再生をしやすくなります。しっかりと質のいい(熟睡して、5時間以上)睡眠をとるようにしましょう。
2-2 皮膚科へ
セルフケアで改善しない場合やニキビの炎症がひどい場合は、皮膚科を受診しましょう。
①塗り薬
塗り薬には炎症したニキビに効く抗生物質(ダラシン、アクアチム、ゼビアックス、ベピオゲル)と毛穴のつまりを取り除く薬(ディフェリン)、またこれら両方の成分が混ざった製剤(デュアック、エピデュオ)があります。
②飲み薬
ニキビの炎症がひどいときには抗生物質を処方する場合があります。補助的に漢方薬、ビタミン剤などを処方します。
③自費診療
クリニックによってはクリニックオリジナルの塗り薬や化粧品、ケミカルピーリング、イオン導入、レーザー、美肌点滴などを用いて治療を行う場合もあります。保険診療以外の治療にも興味がある方は、美容皮膚科やニキビ治療に力を入れている皮膚科を受診してみましょう。
2-3 症状や体質に合ったものを飲むだけの漢方薬で根本解決を目指そう
「スキンケアは頑張っているつもりなのになかなか改善しない」
「塗り薬を使っていてもエンドレス。そもそもニキビができない体質になりたい」
そんな方には漢方薬がおすすめです。一般的に、漢方薬は西洋薬よりも副作用が少ないと言われています。また、体質改善に働きかけることで、ニキビの根本的な解決を目指すものですので、「ニキビができては薬を塗って、を繰り返すのはもう嫌だ」「ニキビができるのが嫌なので、最初からできないようにしたい」と感じている方に最適です。
また、症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できるのも嬉しい点ですね。
<ニキビ改善に効くおすすめの漢方薬>
①十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
膿がある炎症中の赤ニキビには、これがオススメです。字の通り、毒を排出させるための漢方です。構成生薬の荊芥(けいがい)や甘草(かんぞう)には抗菌作用があり、さらに桜皮(おうひ)が入ることでニキビの原因となる男性ホルモンを抑制する働きがあると言われています。蕁麻疹など、ニキビ以外の急性の皮膚症状にも効果があります。
②荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
繰り返し繰り返し赤ニキビができる・・・と言う人には、これがオススメです。血行循環を整えながら炎症を抑制します。慢性的な症状にアプローチし、ニキビの再発抑制の作用があります。私のオススメな使い方としては、十味敗毒湯を特にひどい急性時に使い、ある程度落ち着いたら、荊芥連翹湯に変更する、というやり方です。
③桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
私が実際に使ったのはこれ!桂枝茯苓丸が女性三大処方と言われるうちの1つで、月経不順や更年期などの婦人科系の悩みに頻繁に使用されます。瘀血と言われる、体の中の悪い血を排出させる作用があります。さらに、薏苡仁(よくいにん)には、排膿作用や、肌の水分代謝促進作用があります。肌への水分と栄養の循環を促し、衰えた肌のターンオーバーを正常に整えてくれます。
漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出にくかったり、逆に副作用が出たりすることもあります。できれば漢方医や漢方薬局を受診して、漢方に精通した医師、薬剤師等に相談するようにしましょう。
3 まとめ:丁寧なセルフケアと、漢方薬の力でニキビ体質から脱却しましょう
今回は、ニキビの改善に効果的な以下の点についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
・お肌を刺激しないスキンケアや洗顔
・バランスのとれた食事と睡眠
・皮膚科の受診(処方薬やイオン導入などの自費診療)
・漢方薬(十味敗毒湯、桂枝茯苓丸加薏苡仁など)
ニキビのないきれいなお肌は憧れですよね。今ニキビに悩んでいる方も、諦めないでください。ご自身に合った方法で、ニキビができない体質を目指しましょう!
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